桑原歯科クリニック KUWABARA dental clinic   歯科・小児歯科・矯正歯科
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インプラント・浜松の桑原歯科クリニック >  インプラント(人工歯根)治療

インプラント(人工歯根)治療


 インプラント治療とは、人工の歯根を顎骨に埋め込み、その上に冠やブリッジ、義歯を装着する物です。現在のインプラントは、チタン製でその表面を特殊加工したスクリュータイプの物が一般的です。(写真1)
 治療は、まず1次手術でフィクスチャー(歯根に相当する部分)を骨に埋入し、3〜6ヶ月骨と結合するのを待ちます。次に、2次手術で歯肉を貫通させてテンポラリーヒーリングアバットメントというものをフィクスチャーに連結します。1ヶ月程、歯肉の傷が治るのを待って型取りをして上部構造(冠、ブリッジ、義歯など)を作製・装着して終了です。
 インプラント治療技術も年々進歩しており、以前は、骨の高さや幅が足りなくてインプラント治療が困難であったケースでも、現在では、後述するPRP(多血小板血漿)と骨補填材(人工骨)を併用したGBR(骨再生)をしたり、又、上顎洞(副鼻腔)までの距離が無くて不可能であった症例でもPRPを併用した上顎洞挙上術(サイナスリフト、ソケットリフト)を行う事で患者様への外科的浸襲を極力少なくした上で、その適応範囲は、画期的に広くなっております。
 現在、インプラント治療の予知性は、極めて高く、当院での成功率も約98%となっております。
 ただし、すべての患者さんにインプラント治療が出来る訳では、有りません。
 一般的にインプラント治療禁忌の患者さんは、「口腔清掃不良な方」「糖尿病、高血圧のコントロール不良な方」「心筋梗塞、狭心症などの心疾患に最近罹患した方」等々です。
 ですが、この様な患者さんでもプラークコントロールの重要性や血糖値.血圧のコントロールの必要性を良く理解されて、改善できればインプラント治療の適応患者さんになり得ます。
 インプラントの材質であるチタンは、生体親和性が高いので、異物として排除はされませんが、インプラントは本来自己のものではない為、天然歯の様に積極的に免疫で守ってくれる訳ではありません。従いまして、インプラント部には本当の歯以上に丁寧なプラークコントロールが必要となり、それがインプラントの寿命に大きく関わってきます。
 インプラントが駄目になる一番の原因は、インプラント周囲炎罹患であります。これは、歯でいう所の歯槽膿漏で、インプラント周囲の骨が細菌に侵されて溶けていく病気です。病因は、主にインプラント部の清掃不良です。ですから、口腔清掃の良し悪しが、インプラント治療の適応かどうかの基準になり、また、インプラント治療をした患者さんに於いては、インプラントの予後に大きな影響を与えます。インプラントを少しでも長くもたせたいのであれば、ブラークコントロールの徹底は必須です。
 インプラントカウンセリング時に、患者さんからの質問で一番多いのは、「インプラントは、どれ位もちますか?」というものです。この質問に答えるのは、非常に難しいです。この世に永遠にもつものなど有り得ないですし、かと言ってインプラントが生涯もつ可能性も十分有ります。要は、前述したインプラント周囲炎に罹患しなければ、インプラントは長期に渡って安定して維持できますから、患者さんがその事をどの程度理解して、毎日インプラント部のプラークコントロールをしっかりやっているかという歯科医師の関知しえない所に答えが有るから難しいのです。
 私がチタン製インプラントを導入して15年近くになります。(チタン製ではないインプラントを含めれば、25年以上のキャリアに成ります。)
 成功率98%と前述しましたが、失敗した2%は、全てインプラントの1次オペで抗生剤が効かなかった等の原因で、インプラントと骨が結合しなかった症例です。これらは、後日、無償でインプラント再埋入オペを行って上部構造を作って今でも正常に機能していますから、インプラント治療を希望して、治療をした患者さんでインプラント撤去に至った患者さんは、実際には、まだ一人もおりません。
 長期に渡ってインプラント治療を行っていれば、色々なトラブルも出てくると思いますが、基本的に、6ヵ月毎の定期検診を欠かさずに来院して下さる患者さんには、私が医院を閉院するまでは、インプラントのトラブルに関しては、可能な限り無償でアフターケア致しますから、どうぞご安心して受診して下さい。
写真1 インプラント
写真1
では、実際の症例を見ていきましょう。
ケース1;A様
右上第一小臼歯が歯牙破折で抜歯するしか有りませんでした。 通常考えられる治療法は、ブリッジか一本義歯です。 しかし、ブリッジは、違和感は少ないですが何とも無い前後の歯を削らなければならない上に柱に使う歯に負担が掛かります。 又、一本義歯は歯をあまり削らないで済みますが、異物感が大きい上にワイヤーが見えて審美上問題が有り、かつ、やはりワイヤーを掛けた歯に負担が掛かります。 そこで、Aさんはインプラント治療(1歯陶材冠タイプ)を選択しました。
インプラント治療をすることで、両隣在歯に負担を掛けず、削る事も無く、異物感も感じず、審美的にも優れている上に、天然歯の様に咬める様に成りました。
  口腔内写真
口腔内写真
X線写真
X線写真
ケース2;B様
右下奥歯が欠損で部分入れ歯でしたが、入れ歯のワイヤーが掛かっていた左下の奥歯が虫歯で、入れ歯を作り直すよりインプラントにして欲しいということでしたので、ブリッジタイプのインプラント治療をしました。 部分入れ歯の様な違和感も無く、ワイヤーが見えない為、審美的にも優れていますし、入れ歯の様に外れる事も有りません。
  口腔内写真
口腔内写真
X線写真
X線写真
ケース3;C様
下顎総入れ歯が浮き上がってきて上手く話が出来ず、食べ物も良く咬めないという事で、2本のインプラントを埋入し後述する磁性アタッチメントを併用する事によって、話をする位では外れず、何でも食べられる総入れ歯を作ることができました。
  口腔内写真
口腔内写真
入れ歯内面
入れ歯内面
入れ歯装着時
入れ歯装着時
ケース4;D様
右上奥歯が2本欠損で、通常では部分入れ歯になってしまいますが、患者さまが、インプラント治療を希望されました。 ただ、この部位は副鼻腔までの距離がなく、其のままでは、インプラント埋入が出来ません。 そこで上顎洞挙上術(ソケットリフト)を実施してインプラントを埋入しました。 X線写真でインプラント先端周辺の人工骨が判ると思います。
  埋入前
埋入前
埋入直後
埋入直後
ケース5;L様
数ヶ月前に他院にて義歯をつくってもらったが、どうしても異物感が強くて使えないとの事で、インプラント治療を希望して当院に来院されました。
ご自分の歯は、下顎は1本のみ、上顎は、殆ど前歯のみの状態でした。
下顎は、天然歯1本を残し全てインプラント、上顎は、臼歯部をインプラントにする事で治療を始めましたが、ここで問題がひとつ。上顎には、インプラントを埋入するだけの十分な骨の高さが有りませんでした。
ソケットリフトでも少々骨高径が足りない為、サイナスリフトという上顎側壁に穴を開け、そこから上顎洞粘膜を挙上する手術をインプラント埋入に先立って行いました。それにより十分な骨高径が得られた為、インプラントを埋入する事が可能になりました。X線写真で、左右の上顎臼歯部に十分な高さの骨が出来ているのがお分かり頂けると思います。このように、上顎では、ほぼ全ての症例でインプラント治療は可能です。
インプラント治療は、期間と費用が掛かりますが、義歯では得られないQOLを得る事が出来ます。食べる楽しみをもう一度取り戻してもらう事もインプラント治療の大きな目的の一つです。
  初診時口腔内写真
初診時口腔内写真
初診時X線写真
初診時X線写真
  治療終了時口腔内写真
治療終了時口腔内写真
治療終了時X線写真
治療終了時X線写真
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